子育て中の親御さんは、しつけに悩むことが多いかと思います。
子どもを叱るか叱らないかは、親として難しい判断を迫られます。
子育ての参考になれば幸いです。
1. 叱らない育児の魅力と落とし穴
叱らない育児は魅力的な考え方ですが、実践する際には注意が必要です。
無理に叱らないようにすると、うまくいかないこともあります。
なぜ自己流ではうまくいかないのか、子育て心理学の観点から解説していきます。
1.魅力
叱らない育児の魅力は、子どもとの関係がより穏やかになることです。
子どもがストレスを感じずに成長できるだけでなく、母親のストレスも軽減されます。
子どもが自由に振る舞うことで、より自己表現や自己主張のスキルを身につけることもできます。
2.落とし穴
しかし、叱らない育児にはデメリットも存在します。
自己流で行ってしまった場合、子どもがルールやマナーを学ぶ機会を逃してしまう可能性があります。
子どもが自己中心的な行動を取ることもあり、他の人との共同生活での課題を抱えることになるかもしれません。
また、叱らない育児では、良い行動を積極的に褒めることも重要です。
子どもは良い行動が認められることで、その行動を続けたいと思うようになります。
しかし、良い行動を見逃してしまうことで、子どもは自身の行動に自信を失いかねません。
叱らない育児は自己流で行うと失敗することもありますが、子育ては学ぶ時代です。
正しい叱らない育児を学びながら子どもを育てることが大切です。
2. 叱らない育児の基本的な考え方のポイント
子どもの成長を促すためには、叱り方を見直し、叱る場面を最小限にする叱らない育児の基本的な考え方が重要です。
以下に叱らない育児のポイントをまとめます。
1. 子どもの良い行動を見逃さずほめる
子どもが良い行動をした際には、積極的にほめましょう。
ほめられることで子どもは喜び、その行動を続けようとする意欲が湧きます。
2. 良い行動に注力する
叱らない育児では、子どもの良い行動に注目します。
例えば、お友だちと仲良く遊ぶことや公共の場でのマナーを教えることなど、望ましい行動を重点的に教育しましょう。
3. 叱る場面を最小限にする
子どもの良い行動を促すことで叱る場面を少なくすることが目標です。
叱り方によっては子どもの反感を買ってしまうこともあるため、良い行動へと導くための土台作りが重要です。
4. 愛情を伝える
叱らない育児では、子どもに対して愛情を注ぐことが不可欠です。
声かけやスキンシップ、一緒に遊ぶなど、さまざまな方法で子どもに愛情を伝えましょう。
5. 子どもの気持ちを考える
子どもが問題を起こした場合、叱る前に相手の気持ちを考えるように心がけましょう。
また、大人自身が感情的にならないようにすることも重要です。
6. 叱る場合には的確に
叱らない育児では、必要な場面で叱ることも重要です。
特に生命に関わるような行動や他人に迷惑をかける行為に対しては真剣に叱りましょう。
以上が叱らない育児の基本的な考え方です。
叱ることと叱らないことのバランスを取りながら、子どもの良い行動を促し、成長をサポートしましょう。
3. 「優しさとブレなさの両立」が鍵
子育てにおいて、優しさとブレなさを両立させることは非常に重要です。
子どもに寄り添い、優しい気持ちで接しながらも、ルールや規則を守るように促すことは欠かせません。
ルールや規則の伝達の重要性
子どもが集団生活で必要なルールを学ぶためには、叱って教えることと境界をはっきりと示すことが必要です。
例えば、周りの人や自分が危険な目に遭ったり、公の場で不快な行動をすることは避けるべきだと子どもに伝えましょう。
子どもの感情に寄り添うこと
ただし、ルールや規則を伝えるときに子どもが泣いたりかんしゃくを起こすこともあります。
その際は、子どもの感情に寄り添い、抱っこして背中をトントンするなどの優しい接し方をしましょう。
子どもが自分の思い通りにならなかったと悔しい思いをすることは、成長にとって重要な経験です。
親はその感情に寄り添ってあげるようにしましょう。
優しさとブレなさの両立
優しさとブレなさを両立させるためには、子どもが良い行動をする際には積極的に褒めることが重要です。
良い行動を褒めることで、子どもはその行動を継続したいという意欲を育むことができます。
また、子どもの感情を大切にしながらも、ルールや規則を守らせるためには、叱る必要のない時には叱らないことがポイントです。
子どもの良い行動を見逃さずに褒めることや、適切な対応をする工夫をすることで、叱らずに子育てができるようになります。
このように優しさとブレなさを両立させることは、子どもが社会で生きていく上で重要なスキルを身につけるための基盤となります。
親はその役割を果たすために、優しく接しながらもルールや規則を守らせることに努めるべきです。
4. 良い行動をほめることの重要性
良い行動をほめることは、叱らない育児において非常に重要です。
しかし、良い行動を見逃してしまうことがあるため、ポジティブな声かけが欠かせません。
良い行動の見逃しを避けるためには以下のポイントに注意しましょう。
1. 良い行動を積極的に探す
良い行動を見逃さないためには、積極的に探すことが大切です。
子どもが友達と仲良く遊んでいる場合やお買い物でマナーを守っている場合など、日常の中で良い行動があるかどうか意識しましょう。
良い行動を見つけたら、すぐにほめることが重要です。
2. 具体的なほめ言葉を使う
良い行動をほめる際には、具体的なほめ言葉を使うことが効果的です。
単に「いいね」とほめるだけではなく、具体的にどんな行動が良かったのかを子どもに伝えましょう。
例えば、「お友達と協力してゲームを楽しんでいる姿が素晴らしい」とか、「丁寧に自分の部屋を片付けたことに感心したよ」と言うことで、子どもは自分の行動が認められたと感じることができます。
3. 努力や工夫を認める
良い行動をほめる際には、子どもの努力や工夫にも言及しましょう。
子どもが自主的に取り組んでいることや工夫をしていることを指摘することで、彼らは自分の能力や頑張りが認められたと感じることができます。
具体的な努力や工夫を褒めることで、子どもはより良い行動を継続しようとする意欲を持つようになります。
良い行動をほめることは、叱らない育児において一貫性のある関わり方をするためにも重要です。
良い行動を見逃さないように意識し、積極的にほめてあげることで、子どもは自己肯定感を高め、良い行動を継続する意欲を持つことができます。
5. 子どもへの対応は状況に応じて使い分ける
子どもの好ましくない行動に対して、ただ叱るか言いなりにするかの選択肢はありません。
状況に応じて他の対応方法を使い分けることが重要です。
以下にいくつかの方法を紹介します。
選択肢を与えること
子どもに自分で決めたことを守る意識を高めるために、選択肢を与える方法があります。
例えば、「ゲームは30分で終わる？それとも、1時間して明日は休む？」「宿題はおやつの前にする？それとも後にする？」などの選択肢を子どもに示してみましょう。
質問をすること
騒いでしまった場面での対応として、「静かにしなさい！」と叱る代わりに、「図書館ではどんな声で話すべきだった？」「ママの声よりも静かな声で話せるかな？」などと質問しましょう。
子どもが質問を受けることで、自分で考えて行動する習慣を身に付けることができます。
気持ちを落ち着かせる場を作ること
子どもと話し合い、気持ちを落ち着かせるための場を用意しましょう。
例えば、「リフレッシュスポット」や「落ち着きコーナー」という名前で特別な場所を作り、心地よい環境を整えることが大切です。
また、親自身や子どもが感情的になってしまった場合は、「リフレッシュスポットで落ち着いてからもう一度話し合いましょう」と声をかけます。
お気に入りの場所でリラックスし、気持ちを切り替えたら、問題解決のために再び話し合いましょう。
定期的な家族ミーティングを行うこと
定期的に家族でミーティングをし、日常生活の中で気になることについて話し合いましょう。
例えば、「ゲームは1日にどれくらいするのが適切？」「宿題はいつするのがいい？」など、子ども自身に決めさせることが重要です。
また、外出前には「レストランではどのような行動に気を付けるべきか」と話し合っておくことも良いでしょう。
こうして子どもが自分で決めたことを守れなかった場合も、再度話し合うことを繰り返しましょう。
子どもへの対応方法は状況に応じて使い分ける必要があります。
叱るだけでなく、選択肢を与えたり、質問したりすることで、子どもは自己考察や行動力を育むことができます。
また、気持ちを落ち着ける場を作ったり、定期的な家族ミーティングを行ったりすることも大切です。
これらの対応方法を柔軟に活用することで、子どもを叱る必要のない育児を実現できるでしょう。
まとめ
叱らない育児には様々な魅力がありますが、同時に注意すべき点も存在します。
子どもの良い行動を見逃さずほめることや、ルールやマナーも適切に教えることが重要です。
さらに、親が子どもの感情に寄り添いながら、優しさとブレなさのバランスを保つことが鍵となります。
状況に応じて適切な対応方法を使い分けることで、子どもの自立心や社会性を育むことができるでしょう。
親子の良好な関係を築きつつ、子どもの健やかな成長を支援していく、そんな叱らない育児のあり方が理想的といえます。
よくある質問
叱らない育児にはどのような魅力があるのでしょうか?
叱らない育児の魅力は、子どもとの関係がより穏やかになることです。子どもがストレスを感じずに成長でき、母親のストレスも軽減されます。また、子どもが自由に振る舞うことで、より自己表現や自己主張のスキルを身につけることができます。
叱らない育児にはどのような落とし穴があるのでしょうか?
叱らない育児では、子どもがルールやマナーを学ぶ機会を逃してしまう可能性があります。子どもが自己中心的な行動を取ることもあり、他の人との共同生活での課題を抱えることになるかもしれません。また、良い行動を見逃してしまうことで、子どもは自身の行動に自信を失いかねません。
叱らない育児の基本的な考え方のポイントは何ですか?
子どもの良い行動を見逃さずほめること、良い行動に注力すること、叱る場面を最小限にすること、愛情を伝えること、子どもの気持ちを考えることが叱らない育児の基本的な考え方のポイントです。また必要な場合には的確に叱ることも重要です。
良い行動をほめることの重要性は何ですか?
良い行動をほめることで、子どもは自己肯定感を高め、良い行動を継続する意欲を持つことができます。良い行動を見逃さないように意識し、積極的にほめてあげることが重要です。
